長ネギは、秋冬の鍋物シーズンに何かと活躍する野菜です。
一方、栽培期間はとても長く、種まきから収穫まで半年以上かかります!
もっとも面倒なのが土寄せ作業。
しかもこれがなかなかうまくできず、長く仕上がりませんでした・・・。
ラクな方法を調べら、なんと土寄せが不要な落とし込み栽培という方法を
見つけたので、早速やってみました。
2月21日 36穴トレーに種まき、床暖房で温度確保。
36穴トレーに1穴6粒程度種まきしました。
その後、まだ温度が低いので、床暖房をつかって温度を確保します。
発芽しはじめたら、徒長しないよう、育苗システムに入れます。
こちらは無加温ですが、室内なので、特に問題はありません。
3月7日 畑に仮植え付け
種まきから2週間。こんな感じで細いですが、畑に植え付けて、育苗します。
15㎝✕15㎝のマルチに植え付けました。
トレー1穴の発芽が4~5本前後で今回20穴分を植え付けました。
ロスも出ると思うので、最終的に70本程度苗ができればいいかなという感じです。
そして、内側に不織布、外側は穴あきビニールでトンネル、しっかり防寒します。
4月17日 ビニールトンネルから防虫ネットへ変更
植え付けから約1か月です。太くネギらしくなってきました。
これまでビニールトンネルでしたが、暖かくなってきたので、防虫ネットに変更。
一方、朝晩はまだ寒いので、内側の不織布は今月いっぱい残します。
5月15日 苗の引っ越し
苗が大きくなり、トンネルの天井についてきたので、連休中にトンネル撤去。
今日は、この畝を片付けるため、ちょっと苗を引っ越しました。
30㎝超で十分な長さなので、畑に植え付けるのに十分良いサイズですが、
まだ畑の準備が間に合っておらず、まだ植えられません・・・。
根を切って、とりあえずこんな感じで、畑の片隅に移動させました。
植え付け後は、いつものように液肥をあげて、活着を促します。
この作業は無駄でした・・・。
5月中旬を目安に、長ネギ用の畝を来年は一本用意しておこうと思います。
6月13日 マルチをひいて落とし込み栽培開始
畑が用意できるまで1ヶ月かかってしまいました・・・。
ようやく植え付けようと思います。
畝は20㎝程度の高さにして、15㎝間隔の穴あきのマルチをしきます。
こんな感じで穴をグリグリ開けながら、ネギ苗をさしていきます。
苗はちょっと太すぎたかな・・・?
できました!本当は穴から葉先が少し飛び出ている程度で良いそうです。
苗が太すぎると、今度はスムーズに穴に落とし込めず、かえって効率が悪いです。
やはり苗を一度掘り上げた5月中旬がベストでした・・・。
8月16日 高温多湿だとやっぱり病気が多発
毎年なのですが、梅雨が絡む7~8月は必ずと言っていいほど出てしまうのが、
この病気です。黒斑病でしょうか?
一応、葉を切り落とし、広がらないよう殺菌剤のダコニール1000をかけます。
ダコニールはあくまで予防薬で、治療にはならないので注意が必要です。
最終的には、ほったらかしになってしまいました。
以前、他の品種を栽培した時は全滅でしたが、味十八番は意外とほったらかしても、
耐えて後から回復してくるので、病気に強い品種だと思います。
10月16日 そろそろ収穫してみる。
一部太くなってきたので、そろそろ収穫してみようと思います。
落とし込み栽培の結果はどうでしょうか?
見事に30㎝超ある長ネギができあがっていました!
土寄せしないで、ほったらかしでこの長さはスゴイです。
来年以降もこの栽培で、拡大していきたいと思います!
品種の収穫時期は作型上12月以降でした。これから先太っていきそうです。
横浜植木「味十八番」
ネギ苗を以前は買っていましたが、病気に弱い昔の品種が多くて失敗ばかり。
LED付き育苗棚 ができたので、品種を選んで種からつくれるようになりました。
横浜植木は、野菜では主にネギやニンジン、レタスで有名な種苗会社です。
キャッチーな品種名にひかれ栽培してみました。
病気にかかってもヘタりにくく、つくりやすい品種です。
味は身が締まっていて、冷蔵庫でも日持ちし、美味しかったです。
栽培データ
種まき:2/21 → 収穫:10/22~
株間15㎝✕列間15㎝ 3列
*元肥せず
*週1回 多木有機液肥3号を株元に散布
栽培を振り返って
落とし込み栽培、驚くほど簡単に長いネギが収穫できます!これはスゴイ。
一方、土寄せができず折れやすいので、台風対策を考えた方が良いかも知れません。
① 肥料に関して。
たいていの野菜は、有機液肥を週イチ程度に散布すれば、元肥を大して入れなくても
できてしまうのですが、ネギだけは効果が全く実感できません・・・。
調べてみると、ネギは肥料が特に効きにくい野菜のようです。納得。
今回のようなマルチ栽培だと、元肥をしっかり入れておく必要があったほか、
株元でなく、葉面散布で追肥するという方法もあるようです。
② 病気に関して。
7~9月、特に長雨の時期は、黒斑病?にかかりやすい傾向にありました。
ダコニールを予防薬として、この時期に集中的に散布してみようと思います。