お正月に向けて、金時人参をつくろうと思い、品種選びをしていたら、
タキイ種苗で「京くれない」という、金時の血が入った品種を見つけました。
説明書きだと、人参臭さが少なくて美味しい上、リコピンが多く含まれていて
栄養価も高くてなんだか良さそうな感じ。
面白そうなので、栽培してみることにしました。
8月1日 36穴トレーに種まき
種は、白い粒になったコート種子。とてもまきやすいです。
36穴トレーに1穴1粒ずつおとして、種まきしました。
種まき後は水をあげて、育苗システムで管理します。
コート種子は、乾燥すると発芽しにくくなるため、水を切らさないよう注意。
8月16日 畑に植え付け
種まきから約2週間。発芽するまで1週間かかりました。
芽が出るまで時間かかりますね・・・。本葉が見え始めたレベルです。
これを畑に植え付け(移植)します。
人参など根菜は、移植すると根を傷め、又根など形状が乱れやすくなるため、
畑に直接まくのが一般的です。
しかし週一回の畑管理では、乾燥や豪雨リスクなど発芽させること自体が難しい。
家庭菜園なので、形よりも収穫できることを優先し、この方法になりました。
ティースプーンを使って、土ごとすくって植えていきます。
株間、列間をゆったり15㎝間隔で植えてみました。
植え付け後は、液肥で水やりし、活着を促します。
防虫ネットでトンネルした上に、両側をあけるように、不織布で日除けをします。
根付く前に枯れて全滅なんてことがよくあるので、夏場は特に日除けは必須です!
9月4日 大きくなってきたのでちょっと土寄せ
双葉を植え付けてから約2週間、こんな感じで大きくなってきました。
だけど、ヒョロくて頼りない印象・・・。人参は本当に育つのが遅いですね。
いつもなら植え付け後1週間でとる日除けの不織布もまだかぶせたままです。
ティースプーンで傷つけないように、ちょっと土寄せしてみました。
10月2日 軸がしっかりしてきた?
だいぶ大きくなってきたので、トンネルを全てはずしました。
葉数も多くなり、だいぶ軸がしっかりしてきた感じですが、ゆっくり生育中。
10月16日 油断していたらキアゲハの幼虫につかれる
人参って虫が意外とつかないなと思っていたら、ある日、グロテスクな虫が。
キアゲハの幼虫です・・・。殺虫剤はアファームで消毒しました。
10月23日 人参の首元が見え始めてきた
草が茂ってきて、土から人参が見えるようになってきました!太さは3㎝弱。
あとは太さを見ながら、収穫のタイミングを見ていきたいと思います。
12月5日 いよいよ収穫
首元の太さが4㎝程度になってきました。収穫してみます。
あー・・・やっぱり又根になってしまいました。でも、まずまずの太さです。
首の太さが4㎝程度、長さ15㎝超、重さ170G程度の人参が、収穫できました!
このように植えても、食べる人参としてなら十分収穫することができます。
でも又根だらけになってしまいました・・・。
又根の原因は、根が傷つくほか、未熟有機質や土の塊、センチュウなど土壌条件でも発生するようです。
植え付け時、本葉が出たタイミングでは、もう根が十分伸びているんですね。
根菜を栽培するなら土のう袋も手か?
上と同じタイミングで、土のう袋でも栽培してみました。
15㎝間隔で1袋に4本植わっています。こちらはやや乾燥気味でした。
やはり又根になっていますが、畑よりも比較的素直にまっすぐ伸びています。
もしかしたら、畑の方が、土質がやや硬かったのも一因にあるのかも知れません。
又根でもこちらの方が、調理しやすいですね。
タキイ種苗「京くれない」
金時と五寸人参をかけあわせた品種です。
タキイ種苗では「ファイトリッチ」シリーズという機能性野菜を展開していて、この品種には、リコピンが含まれているのが珍しいようです。
私、実は人参が苦手なのですが、手を伸ばす位とても美味しいです!
収穫直後は独特の人参の香りがありますが、料理して、口の中に入れると、
香りはほぼ感じず、甘みがあって、やわらかく美味しかったです。色も従来の五寸人参よりも濃いめなので、彩りも良い印象でした。
金時系なので、正月料理にも良さそうですし、普段使いにも違和感ありません。
種のまき時期は、夏まき専用です。春まくと、多分花が咲くのだと思います。
春夏まき兼用で今年から、「京くれないEX」という新品種も出たようです。
こっちの方が種も無駄なく使えそう。
栽培データ
種まき:8/1 → 収穫:12/5~
株間15㎝✕列間15㎝ 2列 16株
*週1回 多木有機液肥3号を株元に散布
*消毒
11/13 アファーム乳剤
栽培を振り返って
人参の移植栽培は、発芽の失敗がなくなるので、栽培がとても簡単になりました。
家庭菜園レベルで、収穫を優先する手法としてはこれで良いかと思います。
ただ、あまりにも又根が多く出過ぎたのが、今後の課題です。
畑と土のう袋栽培、どちらでも高い確率で発生したので、やはり移植が原因か?
双葉が見えた時点で、根が予想以上に伸びているのかも知れません。
土壌条件も可能性はありますが、移植方法を見直してみようと思います。