週1回3時間!共働きのズボラ週末家庭菜園

60㎡の畑を週1回3時間で管理。ラクしてガッチリ収穫を目指します!

*本サイトはアフィリエイト広告を含みます*

実録!しっかり芽が出る野菜の種まきのポイントと苗の畑への移植術

実は以前、種苗業で仕事をしたことがあるのですが、よくあったのが、発芽のクレーム。

種をまいたのに芽が出ない、バラツキがあるなどなど。

まず種は厳しい発芽検査のもとで出荷されており、種袋うしろにある発芽率の表示を大きく下回ってしか芽が出ない場合、環境に原因があるのがほとんど。

特に数割とか全く生えないということは、ほぼありえません。

実際、現場を確認したりするとよくある、主な原因はこんな感じでした。

 

  • 覆土が多すぎる。覆土の厚さにバラツキがある。
  • 水が切れている。もしくは途中で切らした。特に白い粒(ペレット)の種。
  • 発芽温度。夏は暑すぎ、日除けなく日差しが強くて土が熱くなった。焼けた。
  • 冬は寒すぎ。保温は必須。夏野菜は25℃程度は必要なので温床必須。
  • 豆類の場合、土が水はけ悪くて腐った。温度不足。1週間以内に発芽の動きがなければ結構厳しい。(畑の土を使っている場合は特に)
  • 発芽した後に、湿気の多いところならダンゴムシやナメクジなど虫、豆類なら鳥に食べられた。
  • 雨でたたきつけられて土が固まった。雨で流された。
  • 種を夏場、車のダッシュボードや炎天下に置き、高温下にさらした。

 

ポイントは、芽を出させるための三原則として、水、温度、酸素(空気)が必要です。失敗する原因としてよくあるのが、何かしらが多すぎるか欠けている点です。

酸欠は土が水でしまって発生するので水の多すぎ(主に直まきの場合)、水と温度の過不足、特に春先はほぼ温度不足、夏は高温と乾燥が、疑うべき要因になります。

 

私も家庭菜園をはじめて、特に畑で種をまいた際は、結構失敗しました。

実際に経験してみると、だいたい上の理由が何かしらひっかかってくる感じです。

特に畑で直まきの場合、乾燥したり、虫に食われたりといろんな条件があるので、週1回の管理では難しいことがわかってきました。何よりも、翌週来て、失敗した時の精神的ダメージが大きい・・・(>_<)

そこで現在は、「種は全てトレイにまいて育苗→畑に植え付ける」というパターンにしてからは、かなり野菜づくりが簡単になり、ガンガン収穫できるようになりました!

 

以下、上の「失敗あるある」を回避して構築した、私の種のまき方です。

1.トレイに土をつめ、水をかけて、土を落ち着かせる。

f:id:tomo-saien:20210918054356j:plain

 

まず、育苗で使っているのは、36穴タイプの育苗トレイという商品を使います。

材質は、卵のパックのような感じのものです。

これを下のA4ケースに入るように、4×5穴の20穴に削って使っています。

育苗トレイはホームセンターで、A4ケースは100円ショップで売っています。

 

これまで育苗トレイは、72穴や128穴サイズのものも使ったのですが、32穴は土の量が多い分、水やりは冬は2~3日に1回、夏でも1~2日に1回程度と回数が減らせる上(室内管理の場合)、この後、スプーンで土ごとすくって畑に植えるので、スプーンが差しやすい幅という点でも、このサイズがちょうどいい感じです。

 

タキイの種まき培土 のような育苗培土を使うのが理想です。保水のバランスの良さ、土も軽いので発芽ももたつかず、やはり相応につくられています。

ですが、私の場合は、畑の土をよく使っています。

病気や水はけの観点から、オススメではないのですが、発芽後2週間程度、本葉が出て間もない根もしっかりまかない状態で、ティースプーンですくって畑に「定植」するので、粘質な畑の土の方がすくいやすいのです。

ただし、豆類やトウモロコシの種まきは、市販の新しい培養土を使っています。畑の土でやると、腐って失敗しやすい印象です。種が大きいものは培養土の方がいいかも。

土を詰めたらジョーロで水をまんべんなくかけて、まずは土を落ち着かせます。

2.ペットボトルのフタなどでヘコミをつくって、種まき。

f:id:tomo-saien:20210918054411j:plain

 

ペッドボトルのふたなどでヘコミをつけ、種をまきます。

 

私の場合、一穴あたりの種をまく量は、野菜によって異なります。

キャベツや白菜といった大きな野菜、人参やカブなど根菜は1~2粒。

ネギやタマネギは6粒。小松菜やホウレンソウなどの葉っぱものは5粒。

豆やトウモロコシ、カボチャは苗の段階で根も伸びるので、1粒でまいています。

 

トマトやナス、ピーマンなど果菜類は、必要本数に応じて、1粒~2粒です。

1粒だと発芽しない場合ももちろんあるので、必要本数の1.6倍を目安にまきます。

例えば、苗が5本欲しければ8粒まくという具合です。

 

そしてココがポイント!

最後に、バーミキュライトやココピートなどの軽い土をかぶせます。

これらは多少かぶせすぎても、軽いので芽が出やすく失敗しにくいのです。

私は、かぶせる土としてダイソーの 「かる~い花と野菜の培養土」 を使います。

素材がほぼココピートで軽いのと、100円で買える手軽さが良いです。

ちなみに種まきの後、全く覆土しないと、種が乾燥しやすくなるので、やっぱり上手くいきません。

3.発芽までは温度確保と水を切らさないように注意。

f:id:tomo-saien:20210918054403j:plain

 

芽を出させるための三原則は、水、温度、空気が必要です。

失敗する原因としてよくあるのが、温度が何かしらで欠けていることです。

暑すぎても寒すぎてもダメ。野菜の種類にもよりますが、15℃~30℃が目安です。

 

特にナスやピーマン、トマト、キュウリなど夏野菜は25℃以上と高めです。

平均してこの温度がないと、バラつきが出たり、芽が出なかったりします。

寒い春先の発芽不良の原因は、まず温度不足を疑います。あとは覆土が厚すぎて、出てくるのがもたついていることが、発芽失敗あるあるです。

 

また、豆類は発芽するまで水やりはせず、これも25℃を目標に温度をしっかりかける。

温度不足でもたついたりして1週間以内に動きがなければ、腐って失敗しやすいです。

また、乾燥しにくくするため、私は新聞紙をかぶせておいたりしています。

 

種まきした後は、室内窓のレースカーテン越しなど、暑すぎず寒すぎない場所におきます。屋外であれば、夏は発芽するまでまず日陰。春秋は半日陰が良いです。

 

f:id:tomo-saien:20210531042813j:plain

 

冬だけは、発芽する温度を確保する工夫が必要になります。

ウチの場合床暖房があるので、これを利用すると、かなり調子がいいです。

あまり熱くならない部屋の端に、衣装ケースの中に育苗箱を重ねて管理しています。

衣装ケースを使えば、中全体が暖かくなるので、育苗箱を重ねて管理できる上、ケースが結露しても水で床をぬらさなくてすみます。

トレーをひいて、育苗箱を並べるだけでも良いと思います。

 

寒い時期の温度確保については、下の記事をあわせてどうぞ。

 

▼ 2~3月は室内でも実は温度不足。夏野菜は加温の工夫が必須!

4.発芽したら、光をしっかりあてて、徒長しないようにする。

条件がそろっていれば、だいたい3日~1週間程度で発芽してきます。

芽が出てからは、徒長を防ぐため、今度は光をしっかりあてるようにします。

このタイミングが遅れると、もやしのように伸びてしまうので要注意です。

 

f:id:tomo-saien:20210321145350j:plain

 

日当たりは、方角も意外と大事で、南と東が適し、西と北は難しいようです。

ウチは西向きで、午後しっかり日が当たるのですが、植物がうまく育ちません。

こんな感じで、弱く徒長しがちになってしまいます。原因は明らかな光量不足。

 

調べてみたら、植物の光合成は午前中に活発になることが影響しているよう。

太陽がのぼってお昼まで日当たりが良い、東から南が特に適しているようですね。

 

f:id:tomo-saien:20210321145353j:plain

 

そこで、日当たり関係なく、徒長しにくく、簡単に苗を育てられるようにと思い、鑑賞魚用のLEDライトで、育苗棚をつくってみました。

これがなかなか好調で、部屋に全く日が当たらなくても育苗できるようになりました!

 

▼ LEDライト付き育苗棚の作り方や育苗の様子はこちら

5.育苗した苗は、スプーンで土ごとすくって、畑に植え付ける。

最後の技がコレ。芽出しした苗を、土ごとすくって、畑に植え付けます。

現在、育苗を室内でおこなっているのですが、回転やスペース、週末の天候を考慮すると、管理は約2週間が目安になってきます。

一方2週間では、苗は根がまだ十分張っておらず、そのまま抜くことは無理です。

そこで、畑に土ごとスプーンで植え付けるという方法をとっています。

人参やゴボウといった根菜類は、移植する時に根が傷ついて、形状乱れが発生しやすいですが、家庭菜園の場合は、まず確実に収穫できることが大事なので、とりあえずこの方法を基本としています。

 

▼ トレイに種まき、大きくなったら畑に植え付けるのが基本スタイル

 

・・・・・・・・・・

 

以上、私の場合、こんな感じで野菜の種まき、苗づくりをやっています。

栽培方法の一例として、ご参考になればと幸いです。