
私は、畑に週末しか行けないので、畑で種まきはせず、家で育苗トレイに種まきして発芽したものを、ティースプーンで土ごとすくい、植え付ける方法を基本としています。
ただ、長年課題になっているのが、ニンジンなどの根菜類の移植作業。
根菜類は根に傷がつくと、又根になりやすい欠点があり、畑に直接種まきすることが一般的ですが、週1回の畑管理では、発芽させるのがなかなか難しめ。
しかし、これまで発芽したニンジンや大根の移植をしていると、発芽間もなく植え付ければ、又根になりにくいこともわかってきたので、もう一工夫すればいけるんじゃないかと、新しい育苗方法を考えてみました。
その名は、クリアファイルポット育苗です!
- これまでは育苗トレイで発芽させ、スプーンで移植するのが基本スタイルだった。
- ニンジン移植栽培の実例を調べ、クリアファイルでポットをつくることにした。
- 土を凝固化させるのと保水に「EFポリマー」を加えるのも手。
- いよいよ植え付け。うまくシートもはずれて、順調に植え付けができた。
- 検証結果は?
- 手間はかかるが、ネギ系や根菜類に限定して使うのには良さそう?
これまでは育苗トレイで発芽させ、スプーンで移植するのが基本スタイルだった。

例えば、これまでのニンジンの移植栽培の例です。
大きめの32穴トレイに種をまき、本葉が出かかる2週間程度育苗してから植え付けるという手法を基本スタイルにしていました。

結論から言うと、この方法なら簡単にニンジンはできます。
ただし、植え付ける際にすでに根が伸びている上、スプーンですくうという作業で根を傷つけるのか、とにかく又根が発生しやすいです。正直、調理が面倒くさい。
種まき1週間程度の双葉展開段階で植え付ければ、又根少なく仕上がる率が高まることもわかってきたのですが、今度は根付く前に枯れるリスクが高い・・・。
さじ加減がホント難しいです。
▼ 「京くれない」ニンジンの移植栽培記録
ニンジン移植栽培の実例を調べ、クリアファイルでポットをつくることにした。
今回、改めてニンジンの移植栽培の実例をいろいろ調べてみました。
すると、福島県でオタネニンジンという薬用人参の植え付けの省力化に、チェーンポットのCP305(ポットの高さ5㎝)が紹介されていた他、家庭菜園レベルだと、トイレットペーパーの芯に土をつめ、種まきしてそのまま埋める方法も良いみたいです。
特に、トイレットペーパーの芯をつかった方法はナイスアイデアですが、芯をためておかなければならないのと、育苗スペースの確保や植え付けが大変そうなので、これを参考に、より簡略化した方法を考えました。
土に戻る紙筒ではなく、クリアファイルを使った再利用できる筒を考えました。
クリアファイルポットの作り方

用意するもの
・A4クリアファイル
・ヘアピン(ダイソーで購入)
・ものさし(カットする時に使う)
・カッター
・ダンボール(カットする時に後ろにあてがう)
材料は、A4のクリアファイルとヘアピンです。
クリアファイルは家でたまっていたもの、ヘアピンはダイソーで買ってきました。
まず、クリアファイル下部のくっついている部分を切り取り、見開きにします。
そして、真ん中の折れ目から、2枚に切り分けて、A4サイズのシート2枚にします。

あとは5㎝間隔でカッターをはしらせ、こんな感じで、5㎝幅の短冊状のシートを切り出します。
クリアファイル1枚で、計12枚を切り出すことができるかと思います。

これを1枚ずつくるくるっと丸めて、最後にヘアピンでとめれば完成です。

植え付けの際、ヘアピンを抜いて、シートをはがすので、土を詰める時は、必ずヘアピンは上につけておくことがポイント。
クリアファイルポットの土の詰め方

詰める土は、粘度を高くするため、畑の土を使います。
クリアファイルポットは底が抜けているので、市販の培養土の場合、水はけが良く、水分を含んでもかたまりにくいため、シートを外した場合、くずれて作業性が悪くなるためです。
土を詰める際は、2Lペットボトルを切って、ろうとがわりに使うと、簡単です。

最後にジョーロで水をかけ、土に水分をたっぷり含ませると、泥団子状になるので、底が抜けていても、つまんで移動させることが可能になります。
今回、苗管理を省スペース化したかったので、小さめの49穴トレイにこんな感じで詰めました。

あとはいつもの種まきと同じです。今回はニンジンのベーターリッチをまきました。
ココピートで覆土して、再度しっかり水やりして管理します。
土を凝固化させるのと保水に「EFポリマー」を加えるのも手。

最近、果菜類といった数か月かかる苗づくりや、LEDでのポット野菜栽培に使い始めたのが「EFポリマー」です。
果物の皮など100%自然由来の材料をつかった超吸水性ポリマーで、これを混ぜると水やり回数を軽減できる上、乾燥にも強くなります。天然素材なので、効果は1年程で土に還るのもポイント。
また、水を含むと適度に凝固するので、市販の培養土に粘度を持たせたい時にも使えます。私のようにティースプーンで無理やり移植するのにも、とても便利。
今回も、乾燥を防ぐ点から、2Lあたりの土にペットボトルキャップ1杯(20mlくらい)をこんな感じで混ぜ合わせました。
▼ 乾燥防止に!水やりの軽減に使える「EFポリマー」
いよいよ植え付け。うまくシートもはずれて、順調に植え付けができた。

種まきから2週間。3月15日。
こんな感じで発芽したので、畑に植え付けてみたいと思います。
発芽が悪いですが、4年前の種を使っているので、ご愛嬌です。
植え付け前にしっかりと水やりをして、泥団子の状態になるようにしておきます。

今回はマルチ穴に植え付けていきます。
穴を軽く掘って、ポットを差し込みます。シートが硬いおかげで、グッと押し込みやすいのがポイント。

差し込んだあと、ヘアピンを抜くとこんな感じで、スルスルッとまわりのカバーをはずすことができました。順調順調♪

畑の土を使っているので、元々粘質があるのに加え、EFポリマーが仕込んであるので、カバーをはずしても、こんな感じで形が保たれます。

あとは四方から土寄せをして、植え付け完了。

ポットとヘアピンは回収して、また次回使います。
この際、ヘアピンがすでにさびはじめていました。100円だからコーティングがうすいからなのか?水洗いしてから、556のような錆止め剤をかけて、とりあえず次回にも使おうと思いますが、数回の使用が限界かも知れませんね。
検証結果は?

6月29日。草だらけになってしまったので収穫撤去します。
春まき人参は、雑草対策が必須になりますね・・・。
掘り上げた結果はこんな感じです。うーん・・・まだ微妙ですね。
効果はあって真っすぐ伸びているものの、又根の割合も想像していたよりも多い印象。
春まきだったので、スタートの伸びがゆっくりだった点を考慮すると、生育が早くなる夏まきでは、まだ又根率が高くなるかもと感じました。
ポットの長さを5㎝でなく、7.5㎝程度にのばして再度チャレンジしてみようと思います。10㎝まで伸ばせば上手くいきそうですが、今度植えるのが大変そうなので、7.5㎝で一定の効果が欲しいです。
手間はかかるが、ネギ系や根菜類に限定して使うのには良さそう?

クリアファイルポットの場合、作業に関しては、これまでのトレイ育苗→ティースプーンで植え付ける方法に比べると、底が抜けているので種まき前の土詰め作業、植え付け時のカバーの取り外しなど時間がかかるため、正直、作業効率は悪いです。
なので、わざわざ全ての野菜に導入する必要はありません。
ただ、今回のニンジンのような、根をできるだけ傷つけない方が良い根菜類のほか、倒れがちなネギ類の移植には良いかも知れません。
例えばネギの場合、写真のように根張りが浅く、倒れているため、ティースプーンですくって植え付けるのが難しめ。植え付け時にロスが発生しやすいため、多めに種まきして、必要な苗本数を確保するという方法をとっていました。
これをクリアファイルポットにすれば、土をすくう作業がなくなるため、確実な植え付けができるかも知れません。
・・・・・・・・・・
とりあえず、手法としては使えそうな感じです。
ニンジンの又根解消には十分とはまだ言えず、引き続き工夫と検証が必要ですが、一定の効果は期待できそうです。
改良して、引き続き効果を確認してみたいと思います。
参考になったらクリックしていただけると嬉しいです (*^^)v