いよいよ2月に入り、これからは種まきシーズンに突入します。
ウチでは畑で使う野菜苗は、サツマ苗以外、全て自分でつくっています。
2月にナスやピーマンなど育ちがゆっくりめの夏野菜、キャベツやブロッコリー、3月にトマト、トウモロコシ、エダマメなど育ちがはやめの夏野菜の種まきを行います。
夏野菜の発芽適温は25℃程度なので、加温する工夫が必要。
種まき2~3月、外はまだ寒いです。
キャベツやブロッコリーといったアブラナ科は、15℃程度の常温でも発芽しますが、気を付けなければならないのが、ナスやピーマン、トマト、キュウリなどの果菜類、そしてエダマメ、トウモロコシなど、いわゆる夏野菜です。
これらは、発芽適温が25~30℃と高めなので、常温では発芽しづらく、何かしら加温する工夫が必要になってきます。
床暖房を使えば簡単に発芽させることが可能。
ウチでは、スムーズに発芽させるのに重宝しているのが、リビングの床暖房。
あまり熱くならない部屋の端に、余っている衣装ケースの中に育苗箱を重ねて、管理しています。
種の発芽の三要素は、適当な水分、酸素(空気)、そして温度です。
意外ですが、光はあまり必要としない印象です。
中には、レタスやシソなど覆土をうすめやかけない方が良い好光性種子と呼ばれるものもありますが、光よりもまず、まず三要素ありきといった感じ。他の野菜と同じように種まきしてますが、ちゃんと発芽します。
衣装ケースを使えば、中全体が若干暖かくなる上、育苗箱を重ねて管理できます。
また、育苗箱が結露しやすいので、水で床がぬれないよう防ぐ効果もあります。
育苗箱を重ねる場合の注意点として、床に近い方が温度は高めに安定するので、発芽温度が20~30℃と高めのナスやピーマン、トマトなど夏野菜や豆類は下段に、アブラナ科など15~20℃程度あれば発芽するものは上段にしておくなどの工夫はしています。
以前はこんな感じで、育苗箱を並べるだけでした。
確実に床暖房の熱がかかるので効果的なのですが、結露で床が濡れてしまったり、子供に蹴飛ばされます (^^;)
結果、邪魔くさいのでやめました。
適正な温度であれば、キャベツやブロッコリーなどアブラナ科は約3日、トウモロコシや豆類で約5日、トマトやピーマン、ナスなどは約7日で芽が出てきます。
▼ 発芽したナス。この状態で光を当てるのはちょっと遅め。
表面の土が少し浮いて、芽が半分ほどあがったあたりで、今度はすぐ光を当てる必要があります。
このタイミングが遅いと、ヒョロっともやしのように徒長してしまうので要注意。
苗として全く使えないわけではないですが、倒れやすくなるので、深く植えるなどリカバリーをする必要があります。
発芽したら自作の育苗システムで、光をあてて管理をしています。
▼ 市販品を組み合わせるだけで簡単につくれる育苗システム。
ウチはマンションで西向き、光量不足と風の問題から、ベランダ栽培はうまく育たない環境です。
そこで近年は、LEDライト付きの育苗棚をつくり、室内で苗を仕立てる方法を構築しました。真っ暗な部屋でも苗をつくることができ、管理もとても簡単です。
室内でこんな感じである程度まで大きく育てます。
暖かくなった4月、畑に植え付けて畑で大きく育てていくのが基本スタイルです。
温度をかけて発芽させるアイデアいろいろ。お風呂や人肌を使う農家ワザも。
床暖房以外にも、加温するアイデアはいろいろあります。
お金でサクッと解決するのであれば、家庭菜園向けに、発芽育苗器というものも販売されています。
写真は、昭和電機工業の「愛菜花」(PG-10) というもの。
ただ、少量の苗づくりには2万円近くとお値段がお高めです。
そこで、身近なものを活用するのであれば、手っ取り早いところだと、電気毛布やホットカーペットを使うのが簡単そうです。ただ、育苗箱が結露し、水濡れする心配もあるので注意や工夫が必要になります。
また、これらは農家さんから教わった方法なのですが、水を含ませたガーゼに種を包み、ビニール袋に入れ、風呂桶でお風呂に浮かべたり、服のポケットやお腹あたりに挟んでおく人肌の温度で発芽させるというワザもあります。
主に種が小さく発芽温度の高い、ナスやピーマン、トマトなどに意外と有効です。
いずれも根が少し見えて発芽した時点で、育苗トレイの土に種を落とし、以降はトレイで育苗していきます。夏野菜は寒いところが苦手なので、土にまいた後もそのまま外に出さず、引き続き室内など暖かい場所で管理するのもポイント。
中でも「人肌発芽」方法は、床暖房のない時は、私もよくやっていました。
Yシャツの胸ポケットに忍ばせたり、パンツの前ポケットにハンカチのように入れて、通勤電車に乗ってました (^^)v
根が伸びすぎたりするとアウトなので、毎日発芽状況の確認が手間ですが、意外と安定して芽が出ます。また、根が絡みにくいキッチンペーパーを使った方が良いのと、袋もジッパー式の方が確認が簡単です。
種の発芽の三要素は、適当な水分、酸素(空気)、そして温度です。
意外ですが、光はあまり必要としない印象です。この三要素をおさえておけば、種は発芽します。
寒い時期に夏野菜の種をまく時は、温度をしっかり確保する!
これまでの経験を踏まえると、ナスやピーマン、トマトといった夏野菜の発芽失敗の原因は、ほぼ温度不足です。
室内でまけば発芽しそうな気もしますが、単に室内に置くだけでは温度は全然足りてません。
冬の室温は20℃程度が一般的で、水を含んで冷たい土の温度はもっと低くなります。
夏野菜の発芽適温、25℃には足りていないので、室内であっても、加温する工夫が必要になるので要注意です!
▼ 夏野菜はシビア。ちょっと置き場所をかえただけで、この結果。
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4月末から5月連休の植え付けを目標に苗を仕立てる場合、ナスやピーマンは2月入ってすぐ、トマトは3月入ってすぐを目安に種をまくようにしています。
果菜苗の育苗期間は意外と長く、いわゆるホームセンターに並んでいる9㎝ポット程度の大きさにするのなら、2~3ヶ月程度かかるのでご注意を。
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