私の栽培の基本スタイルは全ての野菜を、とりあえずトレイに種まきして、発芽後、全て植えるようにしています。
これが意外とスムーズで、家庭菜園ならこれでいいかなというお話です。
畑で種まきすると失敗の連続だったけど、植えてみたら簡単に。
畑で直接種まきすると、とにかく失敗が多いこと。
乾燥で発芽しない、虫に食われる、風でまわされる、雨で流されるなど・・・。
週1回の畑通いだと、失敗した時の精神的ダメージも大きいです(*_*)
そこで、試しに小松菜をトレイにまいて双葉が出たくらい(種まき後1週間後)で無理やり植えてみたところ、簡単にしっかりと収穫することができました。
次に、カブやゴボウ、人参といった根菜も試してみましたが、なかなか良いかも。
根菜は、根が傷むと又根になるなど形が乱れるので、直接まくのが一般的です。
でも、食べる面には全く問題がないのと、芽が出ないことには何も始まりません。
まだ根張りが少ない、発芽1週間程度の若い状態で植え付ければ、影響少なく、場合によっては真っすぐきれいに仕上がることもありました。
人参などを深めのペーパーポットを使用して、栽培テストしたデータも見つけたので、今度はより精度高く、真っすぐに仕上がる方法を考えてみたいですね。
36穴の大きめトレイで育苗し、ティースプーンで土ごと植え付ける。
育苗では、一般的には72穴や128穴といった育苗トレイがよく使われますが、私の場合、36穴のトレイという、ひと回り大きい育苗トレイを使います。
理由は、1穴あたりの土の量が多いため、水やりの回数を減らせるのです。
私は育苗を室内で行うので、乾燥もしにくく、発芽するまで水やりはほぼ不要です。
発芽したら、水やりは2~3日に一度、表面が乾ききる前にあげています。
土は、畑の土をつめています。
本当は、病気予防の観点から、市販の育苗培土を使うのが理想的なのですが、畑の土は培土よりも粘質なので、あとでティースプーンですくって植えるというワザを使う際、土をすくっても崩れにくいというメリットがあります。
ただ、豆類だけは、市販の培養土など水はけの良い土を使った方が良さそうです。
畑の土でやると、顕著に腐って失敗します。
種をまいた後は、バーミキュライトなど軽い土で覆土をして、水やりします。
▼ 種まきから苗をつくるまでの様子はこちら
野菜の種類にもよりますが、植える目安は、春先は種まきから約1週間後、双葉が展開した時点~本葉が少し見えた位。
5~9月の暑い時期は約2週間後、本葉2~3枚展開、根も張ってきたやや大きめサイズを目安。
ただし根菜類は、根が伸びると形状が乱れやすくなるので、1週間を目安にします。
作物で使用できるかにもよりますが、植え付け前にまず、株穴にオルトラン粒剤を使います。
このひと手間が大事で、どこから来たかわからない虫害が、結構おさえられます。
その後、ティースプーンで土ごと苗をすくって、株穴にそっとおく感じです。
そして、苗まわりの土を指でしっかりおさえます。
植える時失敗しても、とりあえず根を埋めて、双葉をしっかり出しておきます。
▲ ティースプーンで土ごとすくって、指ではさむようにおさえつける。
植え付け後、すぐに水で希釈した有機系の液肥をジョーロでかけています。
多木有機液肥3号 や 住化ばらの液体肥料 がオススメで、ウチではこの二つの液肥をよく使っています。
有機系液肥は、固形より即効性がある一方、優しく効くようで活着がスムーズ。
これをやり忘れると、うまくいかないこともあります。
そして最後のひと手間として、こんな感じで春秋は不織布でトンネルをします。
根付くまで、風、虫、そして強い日差しからある程度守られます。
これをするとしないとで、一週間後、生き残るかどうか結構左右します。
そのまま不織布を直接かける方法(ベタ掛け)しても良いのですが、双葉から本葉数枚の小さな苗の場合、風で擦れてダメになることもあるので、トンネルの方がオススメです。
また、夏場は防虫ネットでトンネルし、上に日除けとして半分に折った不織布をのせる感じで、両脇は開けておくのがポイント。
蒸れて全滅するので注意が必要です。
この方法であれば、極端ですが、芽が出たばかりの双葉レベルで雑にやっても、意外とうまく根付きます。
夏まきの白菜で、実際にやった記録があるので、よろしければご覧ください。
▼ 双葉を強引に植え付けてつくった「CRお黄にいり」
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種まきをトレー育苗化したことにより、失敗が少なくなっただけでなく、時間を選んで自宅で種まきができるようになったのが、とても良いです。
また、畑が収穫してあいたら、すぐに植え付けで野菜づくりが再開できるので、回転も良くてスムーズです。
この方法は、プランターや土のう袋などの栽培でも共通で行えます。
ポイントは、植え付け後の液肥と、不織布をつかったトンネルや日除けを最初の1週間は必ず行うこと。これだけは手を抜かないでしっかりやってます。
この手を抜くと、翌週来た時、消えていてガッカリすることがホント多い・・・。
失敗続きから生み出した技なので、ご参考になれば幸いです。